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宮部みゆき二本立て
「宮部みゆきの新刊『ばんば憑き』の帯には「宮部みゆき、江戸物の金字塔。
胸をうち、心に沁みる、怖くも哀しいふしぎ物語」とあるが、まさに宮部みゆき江戸怪談のひとつの到達点である。
怪談の中には、現代社会への警鐘が隠されている。宮部怪談はまさにわたしたちの心への警鐘である。
第93話「ばんば憑き」
江戸・湯島天神下で小間物商を営む「伊勢屋」の若夫婦、入り婿の佐一郎と一人娘のお志津は、箱根への湯治旅を終え戸塚宿に逗留していた。
あいにくの雨で足止めとなり、混みあう宿で老女・お松との相部屋を引き受けることになるが、お嬢さん育ちのお志津は露骨に嫌な顔を見せる。夜、むくれて酔いつぶれたお志津をよそに、何かと気を遣う佐一郎にお松が語り出したのは、50年前に起こった恐ろしい出来事だった…。
第94話「お文の影」
十三夜。明るい月の光の下で、子供たちが影踏みをして遊んだ。「ひい、ふう、みい」と子供たちの数を数えると九人。しかし影は十。
影を怪しむ老人の頼みで、その影が現れた土地のいわれを調べ始めた政五郎親分と「おでこ」は、大人たちの思惑の中で翻弄され、小さな命が失われた悲しい事件を知り、そして、影をお文のもとへ送り届けようとする。
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